分譲地とは?道路の方角の重要性やどこがいいのか選び方のコツを解説

購入の豆知識

二見 敬祐

筆者 二見 敬祐

不動産キャリア11年

とにかくお客様に笑顔でいて欲しいです。
物件のお引き渡し後も頼られるとこちらも嬉しくなりますので、何でも頼ってください!

分譲地とは?道路の方角の重要性やどこがいいのか選び方のコツを解説

マイホームを建てるための土地を探しているお客様から、分譲地はどこがいいのか聞かれるケースが多いです。
分譲地とはどのような特徴があるのか、区画選びで道路の方角を意識したほうがいい理由は何かを知っておくと、いざというときに役立つでしょう。
今回は分譲地とは何か、どこがいいのか考える際に役立つ道路の方角や選び方のコツを解説します。

分譲地とはどのような特徴がある土地か

分譲地とはどのような特徴がある土地か

分譲地とは、不動産会社やハウスメーカーが広い面積を一定の区画に分割して販売する土地を示しています。
土地探しする際に、よく耳にする言葉として宅地がありますが、分譲地と宅地との違いがわからないと質問されるケースが多いです。

分譲地と宅地との違い

宅地とは土地の用途を表す地目であり、建物の敷地や建物を建てるのに必要な土地を意味するでしょう。
地目は不動産の登記記録に記載されている情報があり、宅地以外に田や畑、山林、公園などの23種類があります。
家を建てられる地目は原則宅地のみとなります。
分譲地は建物を建てるのを目的とした土地のため、地目では宅地に該当するでしょう。
つまり、大きな宅地を分けて小さな宅地にしたのが分譲地です。
分譲地は隣地との境界が明確になっており、隣地の所有者と境界線を巡ってのトラブルが生じにくい傾向にあります。
また、水道やガスなど暮らすうえで必要なライフラインが整備されているケースが多く、水道やガスの引き込み工事の手配や費用がかからない特徴があります。

分譲地の種類

販売形態や条件によって、分譲宅地と建築条件付きの宅地、建売住宅の3つに分類されるでしょう。
分譲宅地は、住宅を建てられる広大な土地を区切って売却している、いわゆる一般的な分譲地です。
建築会社は自由に選択でき、ライフスタイルやお客様の好みから、間取りと外観など好きなデザインで家を建てられます。
理想の家があり、設計や建築の時間に余裕のある方は分譲宅地が向いています。
建築条件付きの宅地は、一定の期間までにあらかじめ指定されている建築会社へ建築を依頼しなければならない分譲地です。
周囲の街の雰囲気や景観を配慮しており、隣接した分譲地と類似した外観であったり、間取りが似ていたりする場合が少なくないです。
マイホームを建てるうえでこだわりがある方や、特定の建築会社へ家を建ててもらいたい方で、建築条件付きの宅地を購入される際は十分検討してから購入しましょう。
建売住宅は、一定の区画に分けられた土地と、土地の上に建てられている住宅をセットで販売している状態を示します。
すでに建物ができているため、購入後の暮らしをイメージをしやすく、分譲宅地や建築条件付き宅地よりも早く入居できるのがメリットです。

▼この記事も読まれています
注文住宅の特徴とは?購入のメリット・デメリットもご紹介

どこがいい分譲地かを判断する際は道路の方角がポイント

どこがいい分譲地かを判断する際は道路の方角がポイント

分譲地の区画でどこがいいのかを選ぶポイントとして、道路のどの位置にあるかどうかで生活のしやすさや価格に影響するでしょう。
後悔しない買い物にするためにも、区画に接した方角の位置の特徴はきちんと理解したうえで選ぶのが大切になります。

区画が道路の南側か北側にあるケース

南側が道路に面した区画は、1日を通して日当たりが良く、日照時間も長いため室内で長い時間過ごすリビングやベランダへ太陽の光が入りやすいのが特徴になります。
間取りの自由度も高い点からも人気があり、価格は高いです。
ただし、南側の道路に面している家のほとんどは南側に駐車場や庭を設けており、想定していたよりも室内が明るくないと感じる方が一定数いるでしょう。
日当たりが良いからとの理由で、日当たりを重視しすぎてしまうとデメリットが出てくるおそれがあります。
たとえば洗濯物を乾かす時間を短くするために干す場所を南に配置した場合、道路から見えてしまう可能性があります。
間取りを考える際は、日当たりとプライバシーの確保の両立が重要です。
北側が道路に面した区画は他の方角と比べて日当たりが悪いですが、間取りを工夫すればある程度の明るさを確保できるでしょう。
明るすぎる部屋はかえって疲れてしまうと感じる方や夜勤のある方は、北側のほうをおすすめします。
また、他の方角と比べて価格が安いため、住宅にお金をかけられるのも特徴としてあります。

区画が道路の東側か西側にあるケース

東側が道路に面した区画は比較的日当たりがよく、朝の日差しが入りやすいです。
東側に寝室を配置すると、朝の光を浴びて体内リズムが整ううえに、自律神経にも良い影響を与えるでしょう。
区画内の北側に建物を寄せて、南側に庭を置くと庭に日が差し込み、植物が育ちやすくなります。
午後になると日差しが入りにくいですが、夏場の午後の直射日光を遮られるため、快適に過ごせる利点があります。
西側が道路に面した区画は午後の日照時間が長く、冬場でも暖かい日差しが入れられて光熱費の節約にもなるでしょう。
反対に、夏場は日差しで室温が上がりやすい状態であり、熱中症をはじめとした対策が欠かせないです。
注意点として、西日が入りやすく間取りによってはフローリングと家具などが傷みやすくなります。
西側には家具や食材など傷みやすい物を置かないようにし、日除け用のカーテンを置く工夫をしておくと、快適に過ごせます。

▼この記事も読まれています
不動産購入時の重要事項説明!チェックポイントや注意事項を解説

分譲地でどこがいいか選び方のコツ

分譲地でどこがいいか選び方のコツ

分譲地には1本の道路に接している土地だけでなく、角地や旗竿地もあり、それぞれメリットやデメリットがあるでしょう。
それぞれの特徴を理解しておくと、お客様の希望にあった分譲地が見つかりやすいです。

角地のメリットとデメリット

複数に区画に分割された宅地のうち、角側に位置している区画が角地となります。
2方向の道路に接しており、日光が当たる面積が大きいのにくわえて、隣接した家の面が少なく開放感があります。
人気がある場所であり他の立地と比べて購入価格が高いですが、資産価値があるため、将来的に売却を考えている際は高値で売れる可能性が高いです。
また、角地は車の出し入れがしやすく、運転が苦手な方でも安心して暮らせるでしょう。
注意点として、土地の代金が高いと他の区画より固定資産税や都市計画税が高くなり、金銭的負担がかかります。
所有し続ける限りは毎年納税しなければならないため、購入する際は年間の支払いが苦しくならないか計算して考える必要があります。
さらに建物を遮る場所が減って外から室内が見えやすく、空き巣に狙われる可能性が高いです。

旗竿地のメリットとデメリット

旗竿地とは道路から細い通路が伸びており、奥に住宅の敷地がある形の土地です。
車の出し入れが大変かつ家に出入りするときに隣接した家の前を通る必要があるため、一般的に人気が少なく、売れ残りやすい傾向にあります。
隣接する家が多いため、日当たりや風通しが悪い傾向にあります。
さらに、窓の向こうにいる隣人と顔を合わせる機会も多いです。
一方で、大きな道路から自宅まで距離があるため、交通事故のリスクが低いメリットもあるでしょう。
道路から離れているため、人や車の騒音が減り、落ち着いて暮らせます。
また、自宅からゴミ捨て場までの距離があるため、異臭に悩む必要もありません。
角地より価格が比較的安い点からも、土地購入への予算を抑えたい方には旗竿地がおすすめです。
優先順位やライフスタイル、価値観が合致していれば、人気がないといわれている旗竿地も十分魅力があるでしょう。

▼この記事も読まれています
リノベーションと新築はどちらがおすすめ?メリット・デメリットをご紹介

まとめ

分譲地とは、不動産会社やハウスメーカーが広い面積を一定の区画に分割して販売する土地を示しています。
どこがいいのか選び方が分からないときは、区画が道路のどの方角にあるのが良いのか、角地あるいは旗竿地のどちらが良いのかで選ぶ方法があります。


”購入の豆知識”おすすめ記事

  • 住宅ローンの繰り上げ返済のタイミングとは?返済方法や注意点も解説の画像

    住宅ローンの繰り上げ返済のタイミングとは?返済方法や注意点も解説

    購入の豆知識

  • シニア世代におすすめのマンションの間取りとは?選ぶ際のポイントも解説の画像

    シニア世代におすすめのマンションの間取りとは?選ぶ際のポイントも解説

    購入の豆知識

  • 老後は一戸建てとマンションのどちらが良い?メリット・デメリットを解説の画像

    老後は一戸建てとマンションのどちらが良い?メリット・デメリットを解説

    購入の豆知識

  • グリーンリフォームローンとは?融資対象となる方や対象の工事について解説の画像

    グリーンリフォームローンとは?融資対象となる方や対象の工事について解説

    購入の豆知識

  • 中古マンションの購入する方はチェック!価格の推移や築年数の限界は?の画像

    中古マンションの購入する方はチェック!価格の推移や築年数の限界は?

    購入の豆知識

  • 土地の固定資産税を軽減したい方向け!計算方法や軽減方法を解説の画像

    土地の固定資産税を軽減したい方向け!計算方法や軽減方法を解説

    購入の豆知識

もっと見る