一戸建てから一戸建てに住み替える理由と手順は?注意点を解説

購入の豆知識

二見 敬祐

筆者 二見 敬祐

不動産キャリア11年

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一戸建てから一戸建てに住み替える理由と手順は?注意点を解説

マイホームの住み替えを考えているお客様から、一戸建てから一戸建てのケースはどうなのかと聞かれるケースが多いです。
一戸建てから一戸建てに替える理由や買い替える際の一連の流れは知っておくといざというときに役立つでしょう。
今回は一戸建てから一戸建てへ住み替える理由と具体的な手順、注意点を解説します。

一戸建てから一戸建てに住み替える主な理由

一戸建てから一戸建てに住み替える主な理由

住み替え先が同じエリアあるいは別のエリアかで、理由が異なります。
別のエリアで住み替えるきっかけとして、転勤や転職、老後の生活の変化が多いです。
同じエリアの場合は、家に問題があったケースやご近所トラブルが原因で住み替える方が多いでしょう。

家が手狭と感じたため

家が手狭と感じるきっかけとして、出産や子どもの成長、両親の介護などがあげられます。
たとえば、夫婦と子どもが1人のときに購入した家で、2人目の子どもができると家が狭く感じて住み替えたケースがあります。
あるいは両親と一緒に暮らし始めると、部屋数を増やしたいと感じるケースもあるでしょう。
家族が増えて家を快適にするには、より広い間取りや部屋数の多い家に引っ越しするか、建て替えるかのどちらかを選ぶ方が多いです。
子育てや介護を理由に家を変えるケースで、転校や転院の手続きが面倒と感じるときは、同じエリアで家を探す方もいます。

家が老朽化したため

建物は木材や鉄筋コンクリート、鉄筋鉄骨コンクリートなど強度がある建材が使われていますが、雨や風にさらされると、耐久性が落ちてきます。
木材が用いられている建物は耐久性が落ちてくると湿気や乾燥で歪みやヒビが、鉄骨であればサビが出てきやすいです。
もし、ヒビが広がると壁紙が剥がれるおそれもあるでしょう。
建物が老朽化すると、シロアリをはじめとした害虫が住み着いたり、雨漏りが生じるリスクもあります。
このように建物の老朽化が進んでおり、リフォームするための自己資金がないときに住み替えを検討されるケースがあります。
また、建材によって法定耐用年数が定められており、耐用年数が経過したタイミングで一戸建てから一戸建てに変える方もいるでしょう。

急な転勤や転職

仕事の都合で急な転勤が決まって、転勤先が現在の家から通勤が難しい場所であるのをきっかけに住み替えを考える方が多いです。
転勤は会社の都合でおこなわれ、住み替え先の地域からお客様の好みにあった場所を絞るのに時間がかかります。
転勤の場合は、単身赴任して家族は現在の家に住み続ける選択もありますが、家族の時間が少なくなるデメリットがあります。
また、生活費が現在の家と赴任先の家で二重になって家計が苦しくなる欠点もあるでしょう。
家族全員で新しい家に引っ越しする方法であれば、家族との時間も確保でき、生活費も抑えられるとして住み替えを選ぶ方が多い傾向です。

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一戸建てから一戸建てに住み替える手順

一戸建てから一戸建てに住み替える手順

一戸建てから一戸建てに住み替える場合は、現在暮らしている住宅の売却と新しい家の購入が必要になります。
どちらを先におこなうかで手順が変わってきます。
それぞれメリットとデメリットがあるため、どちらがお客様に合う方法なのかが見えてくるでしょう。

売り先行

現在暮らしている家の売却を先におこない、その後新居を買うのが売り先行です。
資金計画が立てやすいのが売り先行のメリットであり、売却して得た資金が確定できるため、新居の購入資金にいくらあてられるか計算しやすくなります。
また、売り先行する際は、新しく住宅ローンを組む際に、売却して得た資金を頭金として活用できるメリットがあります。
注意点として、物件を売ってから新居に暮らし始めるまでの期間があると、賃貸アパートや賃貸マンションなどの仮住まいを探す必要があるでしょう。
仮住まいとして賃貸物件に暮らす場合、不動産会社への仲介手数料や初期費用、仮住まい中の家賃がかかる点に注意です。
また、新居が見つかるまでに2回引っ越しが必要になり、引越し費用もかかります。

買い先行

新居を購入したあとに現在住んでいる家を売り払うのが買い先行となります。
売り先行の場合は、仮住まいの期間が長引くと金銭的負担がかかり、焦って新居を探すケースが多いです。
買い先行はお客様のタイミングで新居へ住み替えられるため、ゆっくり新居探しできるのがメリットです。
仮住まいする必要がなく、仮住まいするにあたっての余計な出費が抑えられます。
もしこれまで住んでいた家の住宅ローンが残っていた場合は、これまでの住宅ローンと新居住宅ローンが二重になる期間が生じます。
ダブルローンになる場合、審査が厳しくなる傾向にあり、十分な収入がないと審査に通らない可能性があるでしょう。
また、買い先行では売却金額が確定する前の段階で新居に引っ越すため、頭金をいくら入れるのか、ローンをどのように組むかなどの資金計画が立てにくいです。
このように、収入や貯金など自己資金に余裕がある方で、妥協せずじっくり時間をかけて新居を選びたい方は買い先行が向いています。

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一戸建てから一戸建てに住み替える際の注意点

一戸建てから一戸建てに住み替える際の注意点

これまで一戸建てに暮らしていたためとくに心配する必要はないとのお客様の声があります。
たとえ一戸建ての暮らしに慣れていたとしても、土地が変われば暮らしも変わるでしょう。
一戸建てから一戸建てへ住み替える際は3つの注意点を意識するのがポイントです。

購入時よりも高く売却するのは難しい

住宅は1度人が住んだ時点で中古物件の扱いになるため、資産価値が下がる傾向にあります。
地価の上昇が続いている都市部を除いて、購入したときの価格よりも高く売却できるケースはほとんどありません。
とくに木造の住宅は、築20年経過すると建物の資産価値はないとみなされる傾向にあるでしょう。
物件を売る際は売却査定をしますが、査定額どおりの価格で売れるとは限らないです。
査定額にこだわりすぎてしまい、売り時を逃すケースもあります。
あくまで売り出すときの価格設定で、査定額を参考にする程度で考えるのを推奨します。

一戸建ての売却には時間がかかる

不動産会社に相談してもすぐに売却できるわけではないです。
査定や購入希望者との内覧、契約の手続きなどやるべき点が多く、売却ができるまで約6か月かかるケースがほとんどです。
一戸建てを高く売りたいときは、建物の状況を調査したり、部屋の掃除や整頓したりと室内をきれいに見せる工夫も必要になり、準備にも時間がかかります。
スムーズに売却できるケースもありますが、なかには売却までに1年かかるケースもあるため、長い目で見て住み替えを検討するのが大切になります。
もし旧居の住宅ローンの残債があると、旧居と新居のローンをそれぞれ支払う必要があるでしょう。
売れない場合も想定して、余裕を持ったスケジュールを立てるのがポイントです。

住宅ローンの設定は慎重におこなう

住み替えを選ぶのは30代以上の方に多いですが、ローンを組む際の返済条件は慎重に設定しましょう。
30代以降の方がローンを組む場合は、定年をはじめとして今後の収入状況から返済期間を30年や35年にするのはリスクがあります。
借り入れするときはこれまでの住宅ローンの返済期間よりも長くしないように組むのがポイントです。

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まとめ

家が手狭と感じ始めた、老朽化が気になってきたのを理由に一戸建てから一戸建てへ住み替えるケースが多いです。
住み替える手順として売り先行と買い先行があり、どちらもメリットとデメリットがあります。
旧居を売却するのに約6か月かかるため、余裕を持ったスケジュールを組むのがポイントになります。


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